去年のリベンジ、隧道マーケット見に来ました。
林道をノロノロ約20分。笹薮の中を泳いで探すぐらいの気持ち出来たのに、薮が低くてあっさり目に入ってきました。
鉱山の町を貫流する幌新太刀別川を渡り山肌へ斜めに突き刺さる道の跡。交通のためでない、採鉱のためでもない、超が付くほど特殊な用途のトンネル。早く見たい!
坑口には観音開きの木製扉が付けられていますが、半分破壊されています。地面には泥が積もり……先客がいらっしゃったようです。ここに至る林道にも二輪のタイヤ痕が付いていました。
おじゃまします。あまり見ることのない欠円アーチに全く直線な側壁。アーチ・床はコンクリートで、側壁はブロック積み。幅・高さ共に2m強くらい。向こう側の明かりが見えるって事で致命的な崩落は無いようです。
側壁はコンクリートブロックで無く、鉱滓を固めたブロックのようにも思えます。
致命的な崩落は無いけど余命宣告を受けているも同然な変状の数々。
小崩落に盤ぶくれ、ブロック剥離、裏込めの流失。隧道マーケットとはトンネル変状のマーケットだったのか。
中程まできたかなというところで天井が少しだけ高くなります。写真は入り口を振り返っていて、背中の方ではもっと凄い変化が起こっています。それは……
間口約4m、奥行きも同程度。頭上はアーチを描かず完全に方形な断面を成し、鉄骨とコンクリートを以って天井としています。この部屋が片側に18並んで商店街を形作っています。
荒れ果てながらもなんとなく何屋だったのか分かるってのは生生しいね。
現役時代天井近くに架かっていた看板は地面に。しかし誰かが起こしてくれています。
水中には沢山のサンショウウオが生息して水質のよさを匂わせます。彼らはどうやってこの場所にやってきたんだろう。
サンショウウオ踏みつけないように進むとトンネルは左にカーブして坑口となります。水が溜まるんですから当然どっさり盛られ出入り口の機能を失っています。
坑口すぐ手前まで来ましたが、徐々に深まる水の中で長靴の性能が限界を迎えたので、1mを残して終了。
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2014-10-30
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