弁辺隧道

今年の春、トンネルを20個回りましたが、その時せっかく行ったのに入らなかった弁辺隧道に入ってきました。


弁辺隧道周辺地図
弁辺隧道は室蘭本線大岸駅と豊浦駅間の旧線にあった単線の鉄道トンネル。長さは1504mあります。上の画像で旧線を赤、新線を青で示していますが、旧線は陸側に大きく迂回しているのが分かります。さらに勾配もやや急でカーブもあり1970(昭和45)年に新線に付け替えられました。
旧線の中ほどには豊泉駅が置かれていましたが、この駅は元来信号場ですので利用者が少なく廃止しても大きな問題はなかったことでしょう。ちなみに豊泉駅は付け替えの2年前である1968(昭和43)年に廃止されています。
新線は海沿いに大岸トンネルと弁辺トンネルの2本のトンネルを抜け、旧線にあった問題を解決しています。
今回、弁辺隧道へのアプローチは前回と同じく豊泉側の坑口から行います。


20101024124730DSC_0033.JPG
豊泉駅跡から線路跡を歩いて行きますが、春と比べて大分イタドリが増えています。真夏に来たら大変だったカモ。


20101024124921DSC_0034.JPG
春と変わらず金網が張られた坑口。唯一変っていたのは金網の継ぎ目、明らかに人が侵入した痕跡があったこと。


20101024125646DSC_0041.JPG
見知らぬ誰かが入りやすくしてくれたおかげで簡単に金網を抜けられました。写真に写ってるのはやはりトンネルの後輩です。


20101024130207DSC_0046.JPG
トンネルはカーブがあるので向こうの光は見えません。風が吹いてくるので閉塞はしてないと思いますが。


20101024125718DSC_0043.JPG
碍子は天井につけっぱなし、または地面に落っこちて放置されていました。


20101024130423DSC_0050.JPG
豊泉を背にした時退避坑は右側。退避坑の中にはこれといって面白いものはなくゴミ的なものが散乱してました。


20101024130555DSC_0052.JPG
あー無いわー。ありえないわー。天井にブラックホールが出現して大量の隕石が降ってきちゃってます。幸い行く手を遮るには至らず先へ進めます。


20101024131153DSC_0057.JPG
崩落した土砂によって光が届かず完全な暗闇になりました。


20101024131037DSC_0056.JPG
真っ黒だけど距離標が立ってました。甲号?乙号?


20101024131158DSC_0058.JPG
今度は丙号。


20101024131420DSC_0060.JPG
本日2度目の崩落。破られてるのは側壁部分で、土砂は上の方からやってきてます。コンクリートの表面に黒いツブツブが見えるんですが、コンクリートに砂利が混ぜられているんでしょうか。


20101024132918DSC_0064.JPG
崩落から歩くことおよそ15分。入坑からはおよそ30分経って出口の明かりが見えてきました。


20101024133126DSC_0073.JPG
こっちは金網も何も張られていませんでした。


20101024133210DSC_0075.JPG
側壁とアーチが別の覆工してるのに今気づきました。


20101024133658DSC_0077.JPG
はいはい皆写っちゃってるよ~。坑口前は広くなく皆固まってしまいます。


20101024134025DSC_0082.JPG
弁辺隧道と並んで、現線の弁辺トンネルが隣に口を開けています。


20101024134053DSC_0085.JPG
現線と旧線はトンネルを出てすぐに交わってると思うんですが、両者の間には数mの高低差もあるし旧線は藪だし良く分かりません。


20101024134656DSC_0088.JPG
帰る前に丁度時刻がお昼なんで、トンネル見ながら昼飯食ってきます。セイコーマートで現在売られている100円麺類を6種類コンプリートして食べ比べ。それぞれ違う味なのになぜか食べきる前に飽きる味。
飯食ったらまたトンネル歩いて帰りました。車という閉鎖空間に入って初めて気づく服のカビ臭さを久しぶりに感じました。

この記事の情報

関連記事

変更履歴

コメント