ダムといえば内陸奥深くの山あいにそびえるというイメージがありますが、条件が揃えば海岸からも程近い場所でも作られることがあります。日本ダム協会が作るサイト「ダム便覧」にはそういったダムが「海が見えるダム」としてリストアップされています。北海道では朝里ダム・雄武ダム・幌別ダムの3基が掲載。その中で幌別ダムにはちょっと気になる情報が。それは「もっとも、天端には立ち入り禁止だし、海が見えないとの情報も
」の部分。海が見えるダムリストにありながら裏づけがされていないようです。
検索しても証拠写真は出てこず。日本ダム協会はおろか一般人も誰一人としてその光景を見たことないみたいです。じゃあ僕が見に行ってみよう。とはいえ上で書いたように天端は立ち入り禁止。どうしたらいいものか。と悩む僕に朗報。年に1回ダム前の公園で行われるお祭りで、天端に入れる催しがあるというのです。これだ!
お祭り前に下調べ。ダムから海までは直線で2.7km。幌別ダム天端の標高はおよそ25m。この時水平線までの距離は17.850kmであるので計算上は十分海が見えます。ただこれは建物を完全に無視しているので、幌別の街が目の前にある実際のダムではまだどうか分かりません。そこで思い出したのがGoogle Eeath。これなら簡易的ながら建物の表示ができるので早速見てみるとギリギリ海見えてる!当日に期待!
こちらが幌別ダム。(写真はのです)登別市を流れる胆振幌別川に建設されたアースダムで、室蘭市へ工業用水を供給するために作られました。ちなみに写真を撮った位置からはもちろん海が見えました。ここから見えなきゃ即終了だもんね。
さてお祭りの方は毎年行われている登別市の夏祭りで、ダム前にある川上公園を会場として開かれています。はとの2日間にわたって行われています。天気予報を見ると30日午後から雨が降り始めるらしいのでチャンスは30日午前と判断。お祭り開始直後に1番のりで予約して見学会の参加権を手に入れました。
あー!高速道路のこと忘れてたー!ダムの前に高速道路の高架橋がある!これ高さによっちゃ海をさえぎる最大の敵になりえますよ。この高さは下調べしてないから分かんない。これは実際にダムに登って見なきゃ。
さあ時間です。いつもは閉じている冷たい鉄の門がとともに開き選ばれし参加者たちが続々と中にいざなわれます。天気は曇り。梅雨のない北海道でもこの時期の太平洋側は海霧が発生しやすいのでまだ安堵はできません。
これが柵の中から見る幌別ダムです。ここに来るまで何年かかったか。実はももこの見学に参加しようとして未遂に終わってたんですよ。
柵に入って登る前に注意事項と簡単なダムの説明を受けます。まあ職員さんの声小さくて何言ってるかわからなかったけど。拡声器ぐらい用意してあげてよ。
さて登り始め。当然この時点では全く海は見えません。
半分くらい来ました。
3分の2くらい。
そして頂上。
眼前には室蘭工業用水地またの名を不盡の湖と称する湖が広がり遠くにカムイヌプリが聳えます。そして海は見えるのか?
見える。見えるぞ。高速道路も越えて海霧もなくはるか先に水平線が見えますよ。ダム便覧さんもう「海が見えないとの情報も
」は消してください。幌別ダムの天端からは間違いなく海が見えます。正直天端に上がってすぐに海が見えたときにはとても安心しました。海が見えないことを証明するにはダムのあらゆる場所に赴かなきゃいけないのですが、見えることを証明するにはたった一つ例を挙げればいいのですから。
というわけで
Q. 幌別ダムから海は見えるか?
A. 見える!Q.E.D.!
2019-07-28T22:30+09:00(JST)
今年行ったんですよ!
見事に雨で中止でした(T_T)
お祭り会場のテントで私だけのために(笑)ダムの説明をしてくれて、ダムカードもらって帰りました^^;
来年リベンジできるか・・・・
2019-07-29T20:21+09:00(JST)
うーん残念!
毎年このイベントの時は雨に当たりやすいですね。
幌別ダムから見た海は幻だったのだろうか。
来年の見学会にこうご期待!