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こわれ…かけの…ずいどぉ

今日はしばらくぶりに胆振線の続きに行こうと思ってたんですが、後輩がパラに行きたいって言うんでパラしに来たわけですよ。そしたら、強風でパラなんてとてもできないような状況になってどうしようかというんで、廃道来ました。いつものトンネルの後輩じゃないので上手くやればトンネル仲間をもう一人増やせるチャーンス!グヘヘヘ……


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もう積丹の海岸沿いってどこを見渡しても旧道だらけ。上の地図でも例に漏れず、旧道の痕跡が見て取れます。北海道 道路レポート”カントリーロード”さんの国道229号旧道遺構群 大森・キナウシ地区を読んでいただけるとよく分かりますが、山にも海にも幾重もの旧道が折り重なっています。今日はカントリーロードさんの言うとこの旧旧旧道をメインに歩いてきました。


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旧旧旧道の入り口は地図の右端。現道から滑らかな線形で山に離脱していく砂利道が旧旧旧道です。地形図には現役の道であるかのように書かれていますが、実際は通行止めでゲートも設置されています。しかも旧旧旧道に入ってすぐに道は荒れ始め100mほど進んだだけでジムニー専用道と化していました。


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道の駅の頭上あたりまで来たら法面崩壊と盛り土があり完全に車両をシャットアウトしています。この手前までは轍が見られましたが、この先はしばらく見ることがなくなります。


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車は通らなくなっても車道の付属設備は残っていました。


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しばらく行くと道の左側に小屋のようなものがありました。付近には土管が置かれています。


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小屋は壁1枚残して全壊しちゃってますが、一間ぐらいしか取れない大きさでした。作業小屋ですかね。


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おお!アスファルト舗装!旧旧旧道に入ってから初めてアスファルトを目にしました。舗装されてたんですね。


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道は小さな沢を渡りますが、橋ではなく小さな暗渠。詰まって見事に道が寸断されてしまっています。


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あれは……
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まさか……
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トンネル。


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倒れた標識によるとトンネル名はウエンチクナイ1号トンネル。風貌的には「第一隧道」のほうがしっくり来そうですが流石国道、現代っ子な名前です。


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中はオール素掘り。


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反対側の坑口に脱出。上の岩がオーバーハングしてて落ちてきそう。


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続いてウエンチクナイ2号トンネル。戦後~1970年代頃まで国道229号でよく作られた既製品の様なポータルです。洞内は先ほどと打って変わってすべてコンクリで巻かれていました。


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人間が通行しなくなったこの2号トンネルは、動物の交通路となっています。


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2号トンネルを出るともう次のトンネルが見えてます。


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ウエンチクナイ3号トンネル。また既製品的坑口。


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内部はすべてコンクリで巻かれてると思いきや途中から素掘りでした。土被りが薄く崩れやすい手前側だけ補強する気持ちで覆工したんでしょう。


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3号トンネルを抜けると泥だらけの鉄板が落ちていたので引き起こして拭いてみると標識でした。


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3号トンネルを出ると目の前には水も無いのに流された道。雨の時だけ水が流れるのでしょう。


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流された箇所を越えました。見えているトンネルは3号トンネルです。


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また間を多く開けずにウエンチクナイ4号トンネルが続きます。


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坑口は今までと同じ、中はすべて覆工されていました。トンネル内にうっすらキャタピラの跡があったのでこの先車両の通行ができるのかと思いましたが、全然そんなことはありませんでした。大自然は思いもよらぬ方法で車両の接近を阻んでいたのです。


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また流されています。左を流れるキナウシ川によって路肩が激しく削り取られてしまっています。


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その先でキナウシ川を橋で渡ります。ここからはキナウシ川に沿って海の方へと下って行きます。


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橋を渡ると主要地点標識が立っていました。それから今日初めて出てきましたが後輩の後ろ姿です。


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川が斜めに交わりこれを橋で越えます。奇跡的に残っていた銘板によると1960(昭和35)年10月竣工。橋には流木や土砂が詰まり、川をせき止め流れを完全に絶っています。


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行き場をなくした水は道を豪快に破壊。


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そしてダイナミックに道を乗っ取って川にしていたのでした。川の神よ鎮まりたまえ~。


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※ここはかつて国道でした。


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数十mの間川が道を占拠してましたが、ここでやっと道が復活です。


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その後は特に事件もなく海と現道が見えてきました。地形図ではこの辺でグニャグニャして現道に合流していますが、グニャグニャは旧旧旧道と現道の連絡路みたいなもので、旧旧旧道は独立して進みます。


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ここを現道から見ると穴だらけ。現キナウシトンネルの左には旧キナウシトンネル。上にはこれから突入せんとする旧旧キナウシトンネル。核家族化が進む現代において3世代が一つ尾根の下に同居する光景は珍しいですね。


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さて旧旧キナウシトンネルに入ります。


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クラックが入っていますが通り抜けには全く支障なし。


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トンネルを抜けると穏やかな世界……


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じゃないなあオイ。すさまじい威圧感のある岩壁。


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海の方にも目を向けると……なんなんだよコレは。


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キナウシトンネルを出てから旧旧旧道の藪は次第に濃くなり最終的には心慌意乱、いつの間にやら旧旧旧道は幕を下ろしてました。足元の見えるのは旧旧道。今いるのは旧旧道の覆道の屋根の上です。


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覆道の屋根から下りて中を見てみました。


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覆道を進むと幅員が狭くなり覆道の形が変わります。ここまでの覆道は後年に増築されたものでしょうか。


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波の侵入を防ぐためでしょうか、窓がコンクリで固められた箇所があります。


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ついでにこの先もコンクリで塗り固められています。窓の外が少し歩けるようになっているのでいったん外に出て進みます。


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外に出てからすぐに岩にぶち当たってしまい、先には進めません。万事休す。


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おお?この隙間は!ゴニョゴニョ……


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ニョキッ!


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ふわぁ……スゲェ……できることならこの先に足を踏み入れてみたいのですが……


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隙間から波がザッパーン!って。ムリムリムリムリこれ突破できないって。天井や反対側の壁にも波が届いちゃってますから。きっと波の作用でこの道も壊れたんでしょ?どんだけ波高いんですか。


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ということで先に進むのをあきらめ覆道の入口まで戻ってきました。右からは現道がトンネルで迫ってきて旧旧道に大きく食い込んできています。


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現国道229号に合流。写真左にはまだ廃トンネルが見えてますが、あれはまた別の機会に。
後輩はうまくトンネル好きになってくれたかな?


2011-01-30追記
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気になる↑この先に後日行ってきました。特に書くことないんで写真だけベタベタ張っておきます。つまり手抜きです。
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コメント

  • 当宮奏
    2022-11-09T01:00+09:00(JST)

    キナウシトンネルちょっとかわいそうですななめでくずれてるので撮影するとき大丈夫ですかなみが入ってぬれそうです海岸線好きでしたが通れなくなり残念です

  • 当宮奏
    2022-11-09T01:01+09:00(JST)

    海岸線の道路が好きです

  • さんちゃん
    2022-11-09T01:04+09:00(JST)

    豊橋トンネルちゃんと点検しなかったのであんな落石起こってしまいました早く点検してたら若い学生のひとも助かっていたかもしれません

  • 当宮奏
    2023-07-27T00:26+09:00(JST)

    しっかりかんがえたりしていればはしやトンネル崩落しなかったかもしれません