潜入!池田氏庭園、洋館の工事現場!

昨日の池田家の分家に行ってきたばかりですが、広報「だいせん」2008年8月1日号で募集していた洋館工事現場の見学会に申し込んだら「貴殿を見学者として決定」されてしまったので行ってきました。募集人数は20人で申し込んだのは21人。1人だけのオーバーだったら……ということで21人全員見学できました。申込なしの人も1人来ましたが、さすがにその人は門前払い食らってました。参加者のうち20代っぽいのは僕一人で、超浮きまくりでした。
参加者は門の前に集合後、2班に別れ池田家へIN。洋館の前で紙帽子とヘルメットが配られ一列になって洋館に入っていきます。


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まずは工事用の足場を使い一気に屋根へ。


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屋根は平成19年度に葺き替えが行われ、「鉄板瓦棒葺」から創建当時の「銅板一文字葺」に戻されました。写真は二階閲覧室の上の屋根。


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すぐ隣には今まさに復元されている途中のドーム。この塔屋、復元前はフツーの屋根でしたが、創建当時はドームだったらしい。屋根の解体中に中から「合掌」と書かれた木材が置かれているのか発見され、これを組みなおしドームの高さを推定しました。同じく中にはモルタル片が散乱し、ドームの仕上げが「モルタル洗い出し仕上げ」だということも分かりました。地域の古老もこのドームについては全く知らず、かなり以前にドームはなくなっていたそうです。


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ちなみにドームといってもこんな風に↑微妙にカクカクしてます。


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階段をひとつ降りて二階の「屋上庭園」へ。屋上庭園はバルコニーってことです。


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手すりは水道管をそのまま使用。復元を手抜きしてるわけじゃなくて、本当に最初から水道管だったそうです。写真では派手なオレンジ色ですが、このあと上から塗装をします。


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柱には照明器具も付いていたそうです。


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床面はこんな↑豆砂利が敷かれていました。


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屋上庭園からの眺めはかなりいいです。紅葉の時期にまた来たい。


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屋上庭園から食堂へ。床は補修中です。


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補修に使ったすべての部材には「平成○○年度修補」の焼き印が入れてあります。後から、いつの補修なのか分かるようにするためです。


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秋田県初の鉄筋コンクリート建築の壁ですよ。この上に金唐革紙が貼られていました。


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窓も補修中。


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屋内はもちろん土足禁止。


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ここ↑は「閲覧室」。この洋館がもともと私設の図書館だったからこんな部屋もあるわけです。


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階段を降りると玄関前の広間。踊り場の下がちょうど手洗室(トイレ)になってます。


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階段を降りて右側は「玉突室」。ビリヤードをするところです。ビリヤードの台は重いので、台の足を乗せるところだけ床が石になってます。


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玉突室の床は腐朽が激しく、多くの補修が加えられています。原則として元の部材はそのまま使用しますが補修を加える場合は同じ木を使い、必要な部分だけ手を加えます。


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外に戻っときました。次は隣に建てられたプレハブの中を見学します。


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これがプレハブの中。洋館の様々な部分が外されて保管されてます。


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これは「金唐革紙」。左が一階食堂、右が二階食堂と同じもの。金唐革紙はかつて国会議事堂にも使われていた超高級の壁紙で、洋館の7つの部屋に張られていました。そのうち一階食堂・二階食堂のものが現在復元中です。


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プレハブには他にも「平成○○年度修補」の焼きを入れるマスィーンや照明器具、扉類などが置いてありました。


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外壁のタイルは全部同じ白に見えて黄・青・白系の色があります。あなたには違いがわかりますか?


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ちなみにタイルも裏にちゃんと「平成○○年度修補」の字が見えます。
見学会は以上で終了。学校が休みの間に池田氏庭園に入れるチャンスはこれしかないので大満足でした。今年は11月8・9日に庭園の特別公開をやるので近くにお住まいの方は足を運んでみては?


蛇足ですが写真撮影の際の注意。
昨年池田氏庭園は大仙市に寄贈されましたが住居や墓地は個人所有のままです。住居の撮影はしないようにしましょう。それから三脚と一脚も使用禁止。商用目的の撮影も禁止です。


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